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三人麻雀の何切る(6)テンパイを取るか、受け入れを広く残すか — 3問(第2弾)

(更新 2026年8月19日)

この記事について

三人麻雀の何切る問題を3問並べます。テーマは第1回と同じ、「テンパイに取れるが、テンパイを外したほうが受け入れが広い」局面です。問題を替えてもう3問出します。

第1回と重複しないよう、テンパイ側の細さの理由が違う3つを選びました。

数字の出どころを先に書きます。

この記事は「正解」を書きません。 事実だけ出します。

四人麻雀用の何切るツールでは、この記事の数字は出せません。 三人麻雀は萬子が一と九しかないので萬子の順子が存在せず、チーもありません。受け入れの数え方が根本から違うので、同じ手牌を入れても別の答えが返ります。

牌の書き方は 4p = 4筒、7s = 7索 のようにしています。字牌は東・南・西・北・白・發・中と、そのまま書きます。


表の読み方

各表の下に書いてあるとおり、引いているのは「打牌後の13枚」だけです。そのため、切った牌自身が受け入れに残ることがあります(第1問の 打9s の受け入れに 9s が入っているのがこれです)。受け入れ計算機と同じ数え方なので、リンクを開けば同じ数字が出ます。実戦では自分の河に出た1枚ぶんがさらに減りますが、この記事で比べている2択は両方が同じだけ減るので、比較の結論は変わりません。

この記事でいちばん見てほしいのは、待ちの列の「残N」です。待ちの形の呼び名(両面・シャンポンなど)は牌の並びの名前でしかなく、実際に何枚引けるかは自分が何枚使っているかで決まります。3問ともここが効いています。

参考までに、待ちの形ごとの枚数の上限はこうです。

呼び名待ち牌の種類上限
両面2種8枚
嵌張・辺張1種4枚
シャンポン2種4枚(自分で2枚ずつ使うため)
単騎1種3枚(自分で1枚使うため)

第1問: 7枚と37枚

手牌: 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 西 西 ドラ表示牌: 中(=ドラは 白)

手牌: 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 西 西

打牌向聴受け入れ枚数待ち
1pテンパイ4s 7s7枚(2種)4s(両面, 残4) 7s(両面・辺張, 残3)
9s1向聴1p 2p 3p 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s 西37枚(11種)
5s1向聴1p 2p 3p 4s 5s 6s 7s 8s 9s 西33枚(10種)
6s1向聴1p 2p 3p 3s 4s 5s 6s 7s 西31枚(9種)
8s1向聴1p 2p 3p 4s 7s 8s 9s 西27枚(8種)
9p1向聴3p 6p 9p 4s 7s18枚(5種)
6p1向聴3p 6p 4s 7s15枚(4種)
4p1向聴4p 7p 4s 7s14枚(4種)
西1向聴1p 4s 7s 西13枚(4種)
5p1向聴5p 4s 7s11枚(3種)
7p1向聴7p 4s 7s11枚(3種)
8p1向聴8p 4s 7s11枚(3種)
7s1向聴4s 7s8枚(2種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】即テンパイは打1p の7枚。1向聴に戻すと打9s で 37枚11種になります。差は30枚で、この記事でいちばん大きい差です。

テンパイ側は形としては悪くありません。4s(両面, 残4)7s(両面・辺張, 残3) で、4索は1枚も減っていない満枚の両面です。それでも7枚。7索を自分で1枚使っているので、両面と言いながら片方が残3になっています。

一方、テンパイを外した打9s の受け入れは 1p・2p・3p と 3s〜9s と 西 の11種。筒子が 456789p と2面子完成していて、索子が 5678s、西が対子。9索を切るだけで、索子の伸び代と西の重なりが両方生きる形です。

ドラは白ですが手牌にありません。ドラ表示牌が 中のとき、ドラは 白に戻ります。 三元牌は白→發→中→白と循環するので、中の次は白です。この手はドラ0枚なので、打点で選ぶ材料はありません。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: t2#1953


第2問: シャンポンは2種類受けても4枚

手牌: 3p 4p 5p 7p 8p 9p 1s 1s 3s 3s 4s 5s 6s 9s ドラ表示牌: 4p(=ドラは 5p)

手牌: 3p 4p 5p 7p 8p 9p 1s 1s 3s 3s 4s 5s 6s 9s

打牌向聴受け入れ枚数待ち
9sテンパイ1s 3s4枚(2種)1s(シャンポン, 残2) 3s(シャンポン, 残2)
3s1向聴1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s29枚(9種)
6s1向聴1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s29枚(9種)
1s1向聴1s 2s 3s 6s 7s 8s 9s23枚(7種)
3p1向聴3p 6p 1s 3s12枚(4種)
5p1向聴2p 5p 1s 3s12枚(4種)
9p1向聴6p 9p 1s 3s12枚(4種)
4s1向聴1s 3s 4s 7s12枚(4種)
4p1向聴4p 1s 3s8枚(3種)
7p1向聴7p 1s 3s8枚(3種)
8p1向聴8p 1s 3s8枚(3種)
5s1向聴1s 3s 5s8枚(3種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】テンパイは打9s の一択で、シャンポンの4枚。1向聴に戻すと29枚で、差は25枚です。

待ちの列を見てください。1s(シャンポン, 残2) 3s(シャンポン, 残2)2種類受けているのに、どちらも残り2枚しかありません。 シャンポンは対子2つで待つ形なので、待ち牌をそれぞれ自分で2枚使っているからです。これは構造上そうなるもので、場に1枚も出ていなくても4枚が上限です。

「2種類で受けているから広い」と考えると、ここで間違えます。同じ2種でも、両面なら上限8枚、シャンポンは上限4枚。半分です。

1向聴に戻したときの受け入れが 1s〜9s の9種29枚と広いのは、索子が 1s1s 3s3s 4s5s6s 9s と塊で持っているためです。打3s でも打6s でも29枚で同じになります。

ドラは 5p で、手牌に1枚あります。表の候補のうち打5p だけがドラを0枚にします(受け入れも12枚と広くありません)。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: t1#409


第3問: 自分で3枚使った牌を待つ

手牌: 1p 2p 3p 4p 5p 5p 5p 6p 8p 8p 4s 5s 6s 東 ドラ表示牌: 西(=ドラは 北)

手牌: 1p 2p 3p 4p 5p 5p 5p 6p 8p 8p 4s 5s 6s 東

打牌向聴受け入れ枚数待ち
テンパイ5p 8p3枚(2種)5p(嵌張・シャンポン, 残1) 8p(シャンポン, 残2)
8p1向聴1p 3p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 東27枚(9種)
6p1向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 8p 東22枚(8種)
1p1向聴1p 4p 5p 6p 7p 8p 東20枚(7種)
5p1向聴3p 4p 5p 6p 7p 8p 東20枚(7種)
4p1向聴4p 5p 6p 7p 8p 東17枚(6種)
4s1向聴5p 8p 4s 7s11枚(4種)
6s1向聴5p 8p 3s 6s11枚(4種)
2p1向聴2p 5p 8p7枚(3種)
3p1向聴3p 5p 8p7枚(3種)
5s1向聴5p 8p 5s7枚(3種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】テンパイは打東 の3枚。1向聴に戻すと27枚で、差は24枚です。

3枚しかない理由が待ちの列に出ています。

5p(嵌張・シャンポン, 残1) 8p(シャンポン, 残2)

5筒は自分で3枚使っているので、残りは1枚だけ。8筒は2枚使っているので残り2枚。2種類で受けていても合計3枚にしかなりません。第2問のシャンポン4枚よりさらに細い形です。

一方で、この 555p の暗刻は手の骨格でもあります。打8p で1向聴に戻すと、筒子が 12345p 5p5p 6p となって 1p〜9p のうち8種を受ける形になり、27枚に広がります。同じ 555p が、テンパイを取ると足かせになり、外すと武器になるという構造です。

ドラの扱いにも触れておきます。ドラ表示牌が 西なので表ドラは 北です。ただしこの記事の生成器は「北は引いたら必ず抜く」前提で動かしているので、この表ドラが手牌に入ることはありません(実際の対局では抜かずに手牌へ残せます——北抜きとは)。jongbase の点数計算では抜いた北はドラ1枚ぶんとして別に数えていて、表ドラが二重に乗ることはない実装になっています。つまりこの局は、実質的に表ドラのない局です。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: t1#1384


3問に共通していること

テンパイの受け入れ1向聴に戻した最大テンパイが細い理由
第1問7枚37枚30枚両面の片方を自分で1枚使用
第2問4枚29枚25枚シャンポン(各2枚使用)
第3問3枚27枚24枚5筒を自分で3枚使用

3問とも、テンパイが細い理由は「自分がその牌を使っているから」でした。 場に出ているからではありません。手牌を配られた時点で、待ちの枚数はもう決まっています。

「両面だから広い」「2種で受けているから広い」は、自分の使用枚数を引く前の話です。表の 残N はそれを引いたあとの数字なので、比べるならこちらを見ることになります。

ここから先は【意見】です。

三人麻雀では、この判断は四人麻雀より重いと考えています。数字で言えるのは1つです。

ロンできる相手が2人しかいないので、他家の打牌の総数がそのまま3分の2になります。細い待ちを維持したときに減るのは、この「他家が打ってくれる機会」のほうです。

⚠️ 自分のツモ回数は理由になりません。 1局のツモ55枚を3人で分けて18〜19回、四人麻雀は70枚を4人で分けて17〜18回。三人麻雀のほうがむしろ多いです(三人麻雀の山と王牌)。

一方で、テンパイを取る理由もはっきりしています。流局時のテンパイ料があり、立直をかければ一発・裏ドラ・ツモの上乗せが乗ります。

私の目安は待ちの残り枚数で持っています。第3問の3枚待ちは外すことが多いです。残り3枚は、山にある確率そのものが低いからです。逆に流局が見えているなら、テンパイ料のほうが確実で、3枚でも取ります。


自分で確かめる

受け入れ計算機 は、手牌をタップで入れると打牌候補ごとの向聴数・受け入れ枚数・待ちの形と残り枚数を出します。この記事の3問はどれもURLに手牌が入っているので、開いて1枚だけ入れ替えてみてください。

とくに試す価値があるのは、第3問の 555p55p に減らしてみることです。手牌の枚数が変わるので別の局面になりますが、「自分で何枚使っているか」が待ちの枚数をどう変えるかが、数字で分かります。

四人麻雀用のツールでは同じ数字は出ません。 三人麻雀は萬子が一と九だけなので、2m〜8m が受け入れ候補に出てくること自体が誤りですし、チーがないぶん面子の作りやすさも変わります。


まとめ

事実として言えること

そこから私が採っている方針(意見)

AI相手のローカル対戦なら、同じ局面を何度でも試せます。AIは立直・ポン・カン・降りまでひととおり打つので、細い待ちで押したときに何が起きるかも確かめられます。ルールは36項目が設定でき、ローカル対戦とオンライン対戦で共通です。

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このシリーズの他の記事

三人麻雀の何切るを、切り口ごとに分けて出しています。どれも問題は生成器の出力そのままで、解析表は同じ計算から出しています。

  1. テンパイを取るか、受け入れを広く残すか — テンパイを外すと受け入れが3〜8倍になる手
  2. 場に見えている牌を数えると答えが変わる — 和了牌が1枚も残っていないテンパイ
  3. 受け入れは同じ、待ちの形が違う — 和了牌まで同じで、形の読みだけ違う手
  4. 打点を取るか、受け入れを取るか — ドラ1枚と受け入れ22枚の交換
  5. 場に見えている牌で答えが変わる(2) — 4種で受けたテンパイが1枚になる
  6. テンパイを取るか、受け入れを広く残すか(2)(この記事)
  7. 1萬・9萬は「もう2種類の字牌」 — 三人麻雀にしか無い判断
  8. ツモ損ありの卓では、同じテンパイの値段が変わる — ルール設定で最適が変わる
  9. 受け入れ最大の待ちが、ロンできない — フリテン。実際の対局から局面を取った回
  10. 赤5は受け入れの表に映らない — 受け入れが1枚も違わないのに打点だけ変わる2択