三人麻雀の山と王牌 — 何枚積む?ツモは何回?ドラ表示は何枚?
結論 — 数字を先に
三人麻雀の山まわりの数字を、実装の実測値で先に並べます。
| 項目 | 三人麻雀 | 四人麻雀 |
|---|---|---|
| 全牌数 | 108枚(27種) | 136枚(34種) |
| 王牌 | 14枚 | 14枚 |
| ライブ壁(王牌を除く) | 94枚 | 122枚 |
| 配牌で配る枚数 | 13枚×3人=39枚 | 13枚×4人=52枚 |
| ツモ可能な枚数 | 55枚 | 70枚 |
| 1人あたりのツモ回数 | 親19回・子18回ずつ | 18回または17回 |
| 1人が積む枚数 | 36枚=18幢 | 34枚=17幢 |
王牌は四人麻雀とまったく同じ14枚です。牌が28枚減っても王牌は減りません。減るのは全部ライブ壁のほうで、その結果ツモ可能な枚数が70枚から55枚に落ちます。
意外なのは1人あたりのツモ回数です。55回を3人で分けるので約18回、四人麻雀は70回を4人で分けて約17.5回。ほとんど同じです。三人麻雀が「速い」と言われるのは、1周が短くて自分の番がすぐ回ってくるからで、局あたりのツモ回数はほぼ変わりません。
王牌14枚の中身
王牌14枚の内訳はこうなっています。
| 用途 | 枚数 |
|---|---|
| 嶺上牌(カン・北抜きの補充) | 4 |
| ドラ表示牌 | 5 |
| 裏ドラ表示牌 | 5 |
| 合計 | 14 |
ドラ表示と裏ドラ表示が5枚ずつ確保されているのは、カンが最大4回できるからです。最初の1枚+カン4回分=5枚。裏ドラ表示も常に同数めくられるので、同じく5枚必要になります。
局が始まった時点で公開されているのはドラ表示1枚だけです。裏ドラ表示は、立直して和了したときに同じ枚数だけめくられます。カンドラを採用している卓なら、カンのたびにドラ表示が1枚増え、裏ドラ表示も1枚増えます。上限は表裏それぞれ5枚です。
北抜きではドラ表示はめくられません。 これは実装で明確に分けてあり、新しいドラをめくるのはカンのときだけです(それも「カンドラ」を採用している卓のみ)。北抜きは抜いた枚数そのものがドラになるので、めくる必要がありません。
嶺上牌の予算 — カン4回+北抜き4回
ここが三人麻雀に固有の設計です。
四人麻雀の嶺上牌は4枚で、カンは1局で全員合わせて4回までです。ところが三人麻雀には北抜きがあり、これも山から1枚補充します。つまり嶺上牌を消費する行為が2種類あるわけです。北をいつどこから抜くのか、抜くと何を失うのかは北抜きとはで扱っています。
jongbase では、この2つに別々の予算を割り当てています。
| 行為 | 上限 | 数え方 |
|---|---|---|
| カン(暗槓・大明槓・加槓) | 4回 | 1局で全員合わせて4回 |
| 北抜き | 4回 | 1局で全員合わせて4回(北が4枚しかないため自然な上限) |
| 嶺上牌の総消費 | 8回 | 上の2つの合計 |
カンを4回してもなお北抜きが4回できます。逆に北を4枚抜き切っても、カンは4回できます。片方が片方を食い潰しません。
実際に嶺上を引き続けて上限を確かめたところ、ちょうど8回で「嶺上牌が尽きた」となりました。
嶺上を引くと海底が1枚後退する
王牌に最初から積まれている嶺上牌は4枚です。では5回目以降の嶺上牌はどこから来るのか。
答えは「ライブ壁の末尾から王牌へ1枚送られる」です。天鳳などが採る方式で、王牌の枚数を常に14枚に保つという考え方です。
この仕組みには重要な副作用があります。
嶺上牌を1回引くたびに、ツモできる枚数が1枚減ります。
嶺上牌を引く=ライブ壁の末尾から1枚を王牌へ送る、なので、山の終わりが1枚ずつ手前に来ます。俗に言う「海底が下がる」です。実測するとこうなりました。
| 嶺上を引いた回数 | ツモ可能な残り枚数 |
|---|---|
| 0回 | 55 |
| 4回 | 51 |
| 8回(上限) | 47 |
最大で8枚、局が短くなります。 55枚のうち8枚は約15%で、1人あたり2〜3回のツモに相当します。
三人麻雀では北抜きが日常的に起きるので、この短縮は毎局のように発生します。「カンも北抜きも局を縮める」というのは、感覚ではなく実装上の事実です。
- 聴牌していないのに終盤で北を抜くと、自分の残りツモも減らしていることになります。
- 逆に、自分が聴牌していて他家に降りてほしいときは、山が短くなること自体が味方になります。
なお、5回目以降の嶺上牌は「王牌へ補充された、元ライブ壁の末尾の牌」を引く形になります。実装のコメントにもそのとおり書いてあり、liveBack を1つずつ減らして確保した牌をそのまま使っています。
実卓で積むときの数字
手積みで三人麻雀をやる場合の数字も出しておきます。
108枚を3人で分けると、1人36枚です。2段に積むので 18幢(トン) ずつ。四人麻雀は136÷4=34枚=17幢なので、1人あたり1幢だけ増える計算になります。
| 三人麻雀 | 四人麻雀 | |
|---|---|---|
| 1人が積む枚数 | 36枚 | 34枚 |
| 1人が積む幢数 | 18幢 | 17幢 |
| 山の総幢数 | 54幢 | 68幢 |
| 王牌 | 7幢(14枚) | 7幢(14枚) |
3人なので、山は正方形ではなく3辺で囲む形になります(四人麻雀は四辺すべてを積みます)。自動卓のような決まった形はないので、卓の広さに合わせて置ければ十分です。
王牌は四人麻雀と同じ7幢です。牌が減っても王牌の取り方は変わらないので、四人麻雀の作法をそのまま持ち込めます。牌の抜き方から配牌までの手順は手積みで三人麻雀をやるときの準備と配牌手順にまとめました。
海底・河底はどこか
用語の確認です。
- 海底摸月(ハイテイ) — ツモ可能な最後の1枚をツモって和了すること。1翻。
- 河底撈魚(ホウテイ) — その最後のツモから出た打牌をロンして和了すること。1翻。
jongbase の実装では「ツモ可能な残り枚数が0になった状態での最後のツモ」を海底として扱います。嶺上牌でのツモは海底になりません(嶺上開花のほうが付きます)。
海底が後退する話と合わせると、こうなります。カンや北抜きが多い局ほど海底が早く来る。 終盤に北を抜いた瞬間、それまで「あと2巡ある」と思っていたのが1巡になっている、ということが普通に起きます。
よくある質問
「三人麻雀は王牌が少ないのでは?」 — 同じ14枚です。減るのはライブ壁だけです。
「ドラ表示牌は何枚まで増える?」 — カンドラを採用していれば最大5枚(最初の1枚+カン4回分)。裏ドラ表示も同数です。
「北抜きでドラはめくられる?」 — めくられません。抜いた北そのものがドラ1枚として数えられます。
「北抜きとカンで嶺上牌を取り合う?」 — 取り合いません。カン4回・北抜き4回で別勘定です。
「カンを5回したい」 — できません。1局で全員合わせて4回までで、5回目はボタンが出ない作りです(四開槓による流局は実装していないので、単純に打ち切ります)。
「山が減ると流局しやすくなる?」 — します。最大8枚=1人あたり2〜3ツモぶん短くなるので、聴牌が間に合わない局が増えます。
まとめ
- 三人麻雀の山は108枚、王牌14枚、ツモできるのは55枚。
- 王牌の内訳は嶺上4+ドラ表示5+裏ドラ表示5。四人麻雀と同じ14枚です。
- 嶺上牌の予算はカン4回+北抜き4回=最大8回で、互いに食い合いません。
- 嶺上を1回引くたびに海底が1枚後退し、上限まで使うとツモ可能枚数は55枚から47枚に減ります。
- 手積みなら1人18幢(36枚)を積みます。四人麻雀より1幢増えるだけです。
数字を覚える必要はありませんが、北を抜くとその局のツモが1回減るというのは、そのまま盤面に出ます。jongbase では対局画面に山の残り枚数が出るので、北を抜く前と後で残りがどう変わるかを実際に見てみてください。