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三人麻雀の何切る(4)打点を取るか、受け入れを取るか — 3問

(更新 2026年8月19日)

この記事について

三人麻雀の何切る問題を3問並べます。テーマは「受け入れがいちばん広い打牌と、打点がいちばん高い打牌が別々になる」局面です。

分かりやすく言うと、浮いているドラ1枚を残すために、受け入れを何枚まで払えるかという問題です。3問とも「ドラを切れば広い/ドラを残せば狭い」という同じ構図ですが、払う枚数が4枚・13枚・22枚とまったく違います。同じ「ドラ1枚」でも、値段が5倍以上変わるということです。

数字の出どころを先に書きます。

この記事は「正解」を書きません。 事実だけ出します。

前提をもうひとつ。四人麻雀用の何切るツールでは、この記事の数字は出せません。 三人麻雀は萬子が一と九しかないので萬子の順子が存在せず、チーもありません。受け入れの数え方が根本から違うので、同じ手牌を入れても別の答えが返ります。

牌の書き方は 4p = 4筒、7s = 7索、1m = 1萬 のようにしています。字牌は東・南・西・北・白・發・中と、そのまま書きます。


表の読み方 — とくに「確定役」と「ドラ」

この記事は打点が主題なので、解析が打点について何を出していて、何を出していないかをはっきりさせておきます。ここを誤解すると、表の読み方を間違えます。

受け入れと枚数

各表の下に書いてあるとおり、引いているのは「打牌後の13枚」だけです。そのため、切った牌自身が受け入れに残ることがあります(打4p の受け入れに 4p が入っているのがこれです)。受け入れ計算機と同じ数え方なので、リンクを開けば同じ数字が出ます。実戦では自分の河に出た1枚ぶんがさらに減りますが、この記事で比べている2択は両方が同じだけ減るので、比較の結論は変わりません。

ドラ

いま手の内に実際に持っているドラの枚数です。内訳は2つだけ。

裏ドラは数えません(立直して和了しないと見えないため)。抜いた北も数えません(手牌ではなく局の状態なので、この解析の対象外です)。つまり「確実に乗っているドラ」だけの枚数です。

確定役

これがいちばん誤解されやすいところです。「和了すれば必ず付く役」だけを拾っています。 具体的には、完成済みの役牌の刻子・槓子だけです。

数えるもの数えないもの
白・發・中の刻子(暗刻・副露・槓)立直・門前ツモ・一発・海底
場風・自風の刻子断么九・平和・一盃口・三色・一通
(北を常に役牌にする設定なら)北の刻子対子の役牌(重なるかどうか未確定)

「そうなるかもしれない役」は一切数えません。 断么九になりそうでも、平和がつきそうでも、和了牌次第で変わるものは確定ではないからです。同じ理由で、役牌が対子で止まっている状態も数えません(3枚目が来る保証がないため)。

そして期待打点は出しません。 「この手は平均何点になるか」は、和了率・裏ドラ・立直の有無をすべて仮定しないと出せない数字で、仮定の置き方で結論が変わります。この記事が出すのは確定している事実だけです。打点の比較は「ドラ何枚」「確定役があるかないか」までで止めて、そこから先の判断は読む人に任せます。

なお解析は場風・自風とも東として計算しています。南家・西家で打っているなら、確定役の判定が変わる場合があります。


第1問: ドラ1枚に4枚を払うか

手牌: 2p 3p 4p 4p 5p 5s 7s 9s 東 東 東 白 白 中 ドラ表示牌: 發(=ドラは 中)

手牌: 2p 3p 4p 4p 5p 5s 7s 9s 東 東 東 白 白 中

打牌向聴受け入れ枚数待ち
1向聴3p 6p 6s 8s15枚(4種)
5s1向聴3p 6p 8s11枚(3種)
9s1向聴3p 6p 6s11枚(3種)
4p2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 7p 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s 白 中54枚(16種)
5p2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s 白 中50枚(15種)
2p2向聴2p 3p 4p 5p 6p 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s 白 中46枚(14種)
7s2向聴3p 6p 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s 白 中38枚(11種)
2向聴3p 6p 5s 6s 8s 9s 白 中27枚(8種)
2向聴3p 6p 6s 8s 東 白19枚(6種)
3p2向聴3p 6p 6s 8s16枚(4種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】ドラは 中で、手牌に1枚だけ浮いています。

ドラ1枚の値段が受け入れ4枚、という局面です。

この手には東の暗刻東 東 東)があります。解析は場風を東として計算しているので、これは確定役です。表の候補のうち、打東 だけが確定役を失います(他の候補はすべて「役牌 場風(暗刻)」が付いたまま)。受け入れは19枚とそこそこありますが、性質のまったく違う選択です。

もうひとつ、白の対子白 白)があります。これは確定役として数えていません。3枚目が来れば役牌ですが、来る保証がないからです。ただし表を見ると、2向聴に戻す候補の受け入れには 白 が入っていて、白が重なる目もちゃんと枚数に含まれています。「確定役ではないが、受け入れとしては数えている」という区別です。

索子の 5s 7s 9s はバラバラで、どれを切っても11枚前後。ここが払う対象になっています。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: v1#1195


第2問: ドラ1枚に13枚を払うか(ドラが1萬)

手牌: 1m 2p 3p 4p 6p 7p 8p 9p 6s 6s 6s 7s 東 東 ドラ表示牌: 9m(=ドラは 1m)

手牌: 1m 2p 3p 4p 6p 7p 8p 9p 6s 6s 6s 7s 東 東

打牌向聴受け入れ枚数待ち
1m1向聴1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東41枚(13種)
7s1向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 東28枚(9種)
6p1向聴1m 5s 6s 7s 8s 9s 東21枚(7種)
9p1向聴1m 5s 6s 7s 8s 9s 東21枚(7種)
2p2向聴1m 1p 2p 3p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東51枚(16種)
3p2向聴1m 1p 2p 3p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東51枚(16種)
6s2向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 4s 5s 6s 7s 8s 9s 東49枚(15種)
4p2向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東45枚(14種)
7p2向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東45枚(14種)
8p2向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東45枚(14種)
2向聴1m 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東45枚(14種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】ドラ表示牌が 9m なので、ドラは 1m です。 三人麻雀の萬子は1萬と9萬しかないため、9萬の次は2萬ではなく1萬に戻ります。四人麻雀の感覚だと間違えやすいところです。

そのドラの1萬が、手牌に1枚だけ浮いています。

ドラ1枚の値段が受け入れ13枚です。第1問の3倍以上になりました。

値段が上がった理由は表から読めます。打1m の受け入れは 1p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 5s 6s 7s 8s 9s 東 の13種。筒子が 234p6789p、索子が 666s 7s で、1萬さえ抜けば全部が繋がる形だからです。逆に1萬を残すと、その1枚が最後まで面子にならない浮き牌として居座り続けます。

ここが三人麻雀特有の重さです。1萬は順子に使えません。 刻子か雀頭にするしか用途がなく、そのためには残り3枚のうち2枚を引く必要があります。同じ「浮いているドラ1枚」でも、それが 5p なら周りと繋がって面子になれるのに、1萬は繋がりようがない。ドラであること以外に使い道がない牌を13枚払って抱えるか、という問題です。

なお 東 東(東の対子)は確定役に数えていません。3枚目が来れば場風の役牌になりますが、来る保証がないためです。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: v4#9201


第3問: ドラ1枚に22枚を払うか

手牌: 1p 2p 3p 4p 5p 9p 2s 3s 3s 4s 5s 7s 8s 9s ドラ表示牌: 8p(=ドラは 9p)

手牌: 1p 2p 3p 4p 5p 9p 2s 3s 3s 4s 5s 7s 8s 9s

打牌向聴受け入れ枚数待ち
9p1向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 1s 2s 3s 4s 5s 6s38枚(12種)
1p1向聴2p 5p 9p 1s 4s16枚(5種)
5p1向聴1p 4p 9p 1s 4s16枚(5種)
2s1向聴3p 6p 9p 3s 6s16枚(5種)
3s1向聴3p 6p 9p 2s 5s16枚(5種)
2p1向聴1p 9p 1s 4s13枚(4種)
4p1向聴5p 9p 1s 4s13枚(4種)
5s1向聴3p 6p 9p 3s12枚(4種)
4s2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 7p 8p 9p 1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s53枚(16種)
7s2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 9p 1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s51枚(16種)
8s2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 9p 1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s51枚(16種)
9s2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 9p 1s 2s 3s 4s 5s 6s 7s 8s 9s51枚(16種)
3p2向聴1p 2p 3p 4p 5p 6p 9p 1s 2s 3s 4s 5s 6s42枚(13種)

受け入れ枚数は、打牌後の13枚だけを引いた実数です(いま切った1枚は引いていません/河などの情報も考慮していません)。 三人麻雀(萬子は一・九のみ/チーなし)の条件で計算しています。

生成器が出した材料

【この問題で確認できること】ドラは 9p で、手牌に1枚だけ浮いています。

ドラ1枚の値段が受け入れ22枚。第1問の5倍以上です。

差が極端なのは、この手が9筒以外は完全に繋がっているからです。筒子が 12345p、索子が 2s 33s 4s 5s789s。9筒を切れば 1p〜6p1s〜6s の12種38枚を受けます。ところが9筒を残すと、受けは 2p 5p 9p 1s 4s の5種16枚まで縮みます。ドラを残す代償が、他の2問より構造的に大きい局面です。

3問を並べると、「ドラ1枚と受け入れ何枚を交換するのか」は局面ごとにまったく違うことがはっきりします。

👉 この局面を受け入れ計算機で開く

検算用シード: v4#9761


3問に共通していること

ドラを切るドラを残す払う枚数
第1問打中 15枚・ドラ0打5s 11枚・ドラ14枚
第2問打1m 41枚・ドラ0打7s 28枚・ドラ113枚
第3問打9p 38枚・ドラ0打1p 16枚・ドラ122枚

3問とも「浮いているドラ1枚を残すか」という同じ形の問題なのに、払う枚数が4枚から22枚まで開きます。 「ドラは残すもの」「浮いたドラは切るもの」のような一般則が当てにならないのは、この幅のためです。

払う枚数を決めているのは、そのドラ牌が手の他の部分と繋がっているかどうかです。第1問のドラは中(字牌)で、もともと面子にしにくい代わりに、切っても手の形はあまり変わりません。第3問のドラは9筒で、残すと筒子の伸びを止めてしまう位置にありました。

ここから先は【意見】です。

私の目安は、払う枚数がひと桁ならドラを残す、20枚を超えるなら切る、という程度です。第3問のような22枚はまず切ります。和了できなければドラ1枚の価値は0だからです。

この目安は表の払う枚数(4枚 / 13枚 / 22枚)に対応させただけのもので、それ以上の裏付けはありません。 解析は期待打点を出していないので、「ドラ1枚が受け入れ何枚に相当するか」を数字で示すことはできません。ひと桁と20枚のあいだは、この記事の数字では決められない範囲です。


自分の手で確かめる

受け入れ計算機 は、手牌をタップで入れると打牌候補ごとの向聴数・受け入れ枚数・待ちの形を出します。この記事の3問はどれもURLに手牌が入っているので、リンクを開いて確かめてみてください。

打点の話でいちばん試す価値があるのは、ドラ表示牌を変えてみることです。同じ手牌でもドラの位置が変われば「払う枚数」が変わります。第3問の手牌で、9筒ではなく1筒がドラだったらどうなるか——表の並びは変わらないのに、残す価値のある牌が入れ替わります。

繰り返しになりますが、四人麻雀用の何切るツールに同じ手牌を入れても、同じ数字は出ません。三人麻雀は萬子が一と九だけなので、2m〜8m が受け入れ候補に出てくること自体が誤りですし、第2問のように9萬の次のドラが1萬になるのも三人麻雀だけの挙動です。


まとめ

事実として言えること

そこから私が採っている方針(意見)

AI相手のローカル対戦なら、同じ形を何度でも試せます。AIは立直・ポン・カン・降りまでひととおり打ちます。ルールは36項目が設定でき、ローカル対戦とオンライン対戦で共通です。

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