三人麻雀の点数表 — ツモ損あり/なしを1枚で見比べる
結論
三人麻雀には点数表が1種類しかありません。にもかかわらず、ネットで拾った点数表と自分の卓の点数が合わないことがよく起きます。理由はツモの支払いだけが2通りあるからです。
- ツモ損なし — いない北家(4人目)の支払い分を、残る2人が分担して上乗せする。ツモの総収入がロンと同額になる
- ツモ損あり — 上乗せしない。四人麻雀の1人あたりの支払い額をそのまま2人から受け取るので、ツモがロンより安くなる
ロンの点数は両方式で完全に同じです。変わるのはツモだけです。そして満貫以上では、その差にきれいな規則性があります。
| ツモ損なしに対するツモ損ありの収入 | |
|---|---|
| 子の和了 | 25%減(4×基本点 → 3×基本点) |
| 親の和了 | 33%減(6×基本点 → 4×基本点) |
以下、子と親の全セルを両方式並べて載せます。この記事の数値はすべて jongbase の点数計算エンジンに実際に計算させた出力で、手計算や他サイトからの転記ではありません。
先に読み方の注意 — あなたの卓は「早見表方式」か
三人麻雀の点数表を検索すると、同じ手なのに違う数字が書いてあるサイトに必ず当たります。これはツモ損だけが原因ではなく、もうひとつ丸め方の違いがあるためです。
- 早見表方式(100点棒を使わない) — すべての支払いを1000点単位に切り上げ、4翻は符に関係なく満貫にする。セット麻雀やフリー卓のサンマで広く使われる方式で、100点棒をやり取りしなくて済む
- 100点棒方式(標準の点数計算) — 一般的な麻雀の計算。基本点=符 × 2の(2+翻)乗 を出し、100点単位に切り上げる。30符4翻7700点、七対子25符2翻1600点といった見慣れた数字になる
この記事の表は早見表方式(jongbase の既定)です。 100点棒方式の数字とその差については、100点棒を使わない三麻の点数 に別記事としてまとめました。まず自分の卓がどちらかを確かめてから表を見てください。
子の点数表(早見表方式)
ツモの欄は「親からの支払い / 子からの支払い = 合計」の順です。
満貫未満(1〜3翻)
| 符・翻 | ロン | ツモ損なし(親/子)=合計 | ツモ損あり(親/子)=合計 |
|---|---|---|---|
| 30符1翻 | 1000 | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 30符2翻 | 2000 | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 30符3翻 | 4000 | 3000 / 1000 = 4000 | 2000 / 1000 = 3000 |
| 40符1翻 | 2000 | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 40符2翻 | 3000 | 2000 / 1000 = 3000 | 2000 / 1000 = 3000 |
| 40符3翻 | 6000 | 4000 / 2000 = 6000 | 3000 / 2000 = 5000 |
| 50符1翻 | 2000 | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 50符2翻 | 4000 | 3000 / 1000 = 4000 | 2000 / 1000 = 3000 |
| 50符3翻 | 7000 | 5000 / 2000 = 7000 | 4000 / 2000 = 6000 |
早見表に載っていない符も、同じ考え方で計算されます。七対子の25符と、平和ツモの20符です。
| 符・翻 | ロン | ツモ損なし(親/子)=合計 | ツモ損あり(親/子)=合計 |
|---|---|---|---|
| 25符2翻(七対子) | 2000 | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 25符3翻(七対子+1翻) | 4000 | 2000 / 2000 = 4000 | 2000 / 1000 = 3000 |
| 20符2翻(平和ツモ) | — | 1000 / 1000 = 2000 | 1000 / 1000 = 2000 |
| 20符3翻(平和ツモ+1翻) | — | 2000 / 1000 = 3000 | 2000 / 1000 = 3000 |
20符のロン欄が空欄なのは、20符はツモでしか発生しないからです。平和をロンで和了すると門前加符が付いて30符になります。
満貫以上
| 呼称 | 翻数 | ロン | ツモ損なし(親/子)=合計 | ツモ損あり(親/子)=合計 |
|---|---|---|---|---|
| 満貫 | 4〜5翻 | 8000 | 5000 / 3000 = 8000 | 4000 / 2000 = 6000 |
| 跳満 | 6〜7翻 | 12000 | 8000 / 4000 = 12000 | 6000 / 3000 = 9000 |
| 倍満 | 8〜10翻 | 16000 | 10000 / 6000 = 16000 | 8000 / 4000 = 12000 |
| 三倍満 | 11〜12翻 | 24000 | 16000 / 8000 = 24000 | 12000 / 6000 = 18000 |
| 役満 | 役満役・数え役満 | 32000 | 20000 / 12000 = 32000 | 16000 / 8000 = 24000 |
「満貫が4翻から」なのは早見表方式だからです。100点棒方式では30符4翻は7700点で、満貫に届きません(切り上げ満貫の設定次第)。
親の点数表(早見表方式)
親のツモは全員同額なので「◯◯オール」と書きます。
満貫未満(1〜3翻)
| 符・翻 | ロン | ツモ損なし | ツモ損あり |
|---|---|---|---|
| 30符1翻 | 2000 | 1000オール = 2000 | 1000オール = 2000 |
| 30符2翻 | 3000 | 2000オール = 4000 | 1000オール = 2000 |
| 30符3翻 | 6000 | 3000オール = 6000 | 2000オール = 4000 |
| 40符1翻 | 2000 | 1000オール = 2000 | 1000オール = 2000 |
| 40符2翻 | 4000 | 2000オール = 4000 | 2000オール = 4000 |
| 40符3翻 | 8000 | 4000オール = 8000 | 3000オール = 6000 |
| 50符1翻 | 3000 | 2000オール = 4000 | 1000オール = 2000 |
| 50符2翻 | 5000 | 3000オール = 6000 | 2000オール = 4000 |
| 50符3翻 | 10000 | 5000オール = 10000 | 4000オール = 8000 |
| 25符2翻(七対子) | 3000 | 2000オール = 4000 | 1000オール = 2000 |
| 25符3翻(七対子+1翻) | 5000 | 3000オール = 6000 | 2000オール = 4000 |
| 20符2翻(平和ツモ) | — | 1000オール = 2000 | 1000オール = 2000 |
| 20符3翻(平和ツモ+1翻) | — | 2000オール = 4000 | 2000オール = 4000 |
満貫以上
| 呼称 | 翻数 | ロン | ツモ損なし | ツモ損あり |
|---|---|---|---|---|
| 満貫 | 4〜5翻 | 12000 | 6000オール = 12000 | 4000オール = 8000 |
| 跳満 | 6〜7翻 | 18000 | 9000オール = 18000 | 6000オール = 12000 |
| 倍満 | 8〜10翻 | 24000 | 12000オール = 24000 | 8000オール = 16000 |
| 三倍満 | 11〜12翻 | 36000 | 18000オール = 36000 | 12000オール = 24000 |
| 役満 | 役満役・数え役満 | 48000 | 24000オール = 48000 | 16000オール = 32000 |
表から読み取れること
1. ツモ損なしのツモは、ロンと同額になるように作られている
子の40符3翻を見てください。ロンが6000点、ツモ損なしのツモが 4000 + 2000 = 6000点。一致します。 50符3翻も 5000 + 2000 = 7000 でロンと同額。満貫は 5000 + 3000 = 8000 でロンと同額です。
これがツモ損なしの設計思想です。「誰から取ったかで手の価値を変えない」。四人麻雀と同じ感覚で打てます。
2. ツモ損ありは、満貫以上で子25%・親33%きれいに減る
満貫以上の行だけを抜き出すと、差額に例外がありません。
| 手(子) | ツモ損なし | ツモ損あり | 差 |
|---|---|---|---|
| 満貫 | 8000 | 6000 | −2000 |
| 跳満 | 12000 | 9000 | −3000 |
| 倍満 | 16000 | 12000 | −4000 |
| 三倍満 | 24000 | 18000 | −6000 |
| 役満 | 32000 | 24000 | −8000 |
| 手(親) | ツモ損なし | ツモ損あり | 差 |
|---|---|---|---|
| 満貫 | 12000 | 8000 | −4000 |
| 跳満 | 18000 | 12000 | −6000 |
| 倍満 | 24000 | 16000 | −8000 |
| 三倍満 | 36000 | 24000 | −12000 |
| 役満 | 48000 | 32000 | −16000 |
子はどの手もきっかり4分の3、親はきっかり3分の2になります。ツモ損は子より親のほうが痛い、というのが数字で確認できます。
3. 安手ではツモ損の有無が消える行がある
子の30符1翻・30符2翻・40符1翻・40符2翻・50符1翻を見ると、ツモ損ありとなしが同じ値です。1000点単位の切り上げに吸収されてしまうためです。
さらに30符1翻は、ロン1000点なのにツモは合計2000点です。ツモのほうが高いという逆転が、早見表方式の丸めによって起きます。親の30符2翻(ロン3000 / ツモ損なし4000)も同じ現象です。これは実装のミスではなく、1000点単位に切り上げる方式を採る以上避けられない性質です。
「ツモ損ありにすれば必ず安くなる」と思っていると、リーチのみをツモったときに点数が変わらず混乱します。ツモ損の設定が効いてくるのは3翻以上、特に満貫以上の手だと覚えておくと実戦で困りません。そもそもなぜ三人麻雀にだけこの選択肢があるのか、という成り立ちのほうはツモ損とは何かで扱っています。
実際の手で確かめてみる
抽象的な符と翻ではイメージしづらいので、具体的な手で見てみます。
立直・平和・断么九・門前清自摸和 = 4翻20符(子のツモ)
| 設定 | 支払い(親/子) | 合計 |
|---|---|---|
| 早見表方式・ツモ損なし(既定) | 5000 / 3000 | 8000 |
| 早見表方式・ツモ損あり | 4000 / 2000 | 6000 |
| 100点棒方式・ツモ損なし | 3200 / 2000 | 5200 |
| 100点棒方式・ツモ損あり | 2600 / 1300 | 3900 |
同じ手が 8000点から3900点まで、2倍以上の幅で変わります。 早見表方式では4翻が無条件で満貫になるため、20符でも8000点。一方100点棒方式では基本点1280からの計算になり5200点にとどまります(切り上げ満貫の設定を入れても、20符4翻は対象外なので5200点のままです)。
三麻の点数表が「サイトによって違う」と感じる正体は、ほとんどがこの2軸(ツモ損/丸め方)の組み合わせの違いです。
運営者メモ: この表の早見表方式は、三人麻雀の点数早見表を実装の「正」としてそのまま埋め込んだものです。ただ、七対子のように早見表と符計算で数字が食い違う手の点数が分かりづらいという問題が出たので、2026年8月5日に「100点棒を使う」の切り替えを追加し、標準の符計算も同じ卓で選べるようにしました。満貫以上は両方式で同じ値で、違うのは満貫未満の丸め方と4翻の扱いだけです。数え役満の閾値もこの方式に連動させ、早見表方式は14翻以上、標準方式は13翻以上としています。下の1枚目は点数計算機で30符4翻を両方式で並べたもの、2枚目は対AI対局で実際に出た和了画面です。


jongbase での設定
対局開始前のルール設定で、この記事に関係する項目は次の3つです。
| 場所 | 項目名 | 既定 | 効果 |
|---|---|---|---|
| サンマ | ツモ損 | オフ(=ツモ損なし) | オンにすると子ツモで北家分を引く |
| 点数・精算 | 100点棒を使う | オフ(=早見表方式) | オンにすると標準の点数計算になる |
| 点数・精算 | 切り上げ満貫 | オン | 100点棒方式のとき30符4翻・60符3翻を満貫に上げる |
この3項目の組み合わせだけで、上の「同じ手が8000点にも3900点にもなる」表の4パターンをそのまま再現できます。結果画面には符・翻・ドラの内訳と各家の支払いが出るので、表を覚えなくても自分の卓の点数がその場で確認できます。 対局せずに数字だけ見たいときは点数計算機を開いてください。翻と符を選ぶと、早見表方式と標準計算の支払いが並んで出ます(ツモ損のあり/なしも切り替えられます)。
ルールはホストが決め、その半荘のあいだ固定です。対AIモードでもオンライン対戦とまったく同じ36項目が設定できるので、1人で数字を確かめるのにも使えます。
よくある勘違い
- 「三麻の点数表は四麻と別物」 — 符と翻から点数を出す仕組みは同じです。違うのはツモの分配と、卓によって使う丸め方だけです。
- 「ツモ損ありだとロンも安くなる」 — ロンは変わりません。ツモ損の設定はツモの支払いにしか影響しません。
- 「ツモ損なし=ツモが得」 — 得ではなくロンと同額です。ツモ損なしはツモを優遇する設定ではなく、ロンとツモを揃える設定です。
- 「30符4翻は7700点」 — 早見表方式では8000点(満貫)です。7700点になるのは100点棒方式で切り上げ満貫を切ったときだけです。
- 「11翻から役満」 — 11翻以上は三倍満です。数え役満になる翻数は点数方式によって変わり、早見表方式(既定)は14翻以上、100点棒方式は13翻以上です。早見表方式は4翻を満貫に繰り上げるぶん、上端も1段ぶん高く設定されています。
- 「北を抜くと点数計算が変わる」 — 変わりません。抜いた北はドラとして翻に加算されるだけで、符やツモの分配には影響しません。
まとめ
三人麻雀の点数で迷ったら、確認する順番はこの3つです。
- ツモ損はありか、なしか — ツモの合計がロンと同額になるかどうかが決まる
- 1000点単位か、100点単位か — 30符4翻が8000点か7700点かが決まる
- 4翻を満貫とみなすか — 早見表方式なら無条件、100点棒方式なら符と切り上げ満貫次第
この3つさえ卓で先に合意しておけば、和了のたびに点数で揉めることはなくなります。点数以外にも先に決めておきたい項目(頭ハネかダブロンか、北の扱いなど)はセット麻雀のルールの決め方に、設定できる36項目の全体像は麻雀のローカルルール一覧にまとめてあります。
jongbase では3つとも設定項目になっていて、和了画面で内訳が出ます。自分たちの取り決めをそのまま入れて、実際の点数を見ながら打ってみてください。