手積みで三人麻雀をやるときの準備と配牌手順
結論
四人麻雀の手積みができる人なら、三人麻雀の準備で新しく覚えることは2つだけです。
- 萬子の2〜8(28枚)を箱から抜いて108枚にする
- 1人が積むのは18幢(36枚)
配牌の手順も王牌の取り方も、四人麻雀とまったく同じで通用します。王牌は同じ14枚です。
ただし、三人麻雀には手積みでだけ困る点が1つあります。嶺上牌は4枚しか積まないのに、カン4回と北抜き4回で最大8回も補充が発生するという問題です。ここだけは事前に取り決めが必要なので、後半で詳しく書きます。
なお、この記事は実卓の手順の話です。私はオンラインの三人麻雀を実装している立場なので、牌の構成や枚数のように実装から確実に言えることと、卓ごとに差がある一般的な作法を分けて書きます。後者は「うちの卓はこうしている」で上書きしてください。
牌の準備 — 何を抜いて何枚残すか
抜くのは萬子の2〜8だけ
四人麻雀の牌一式(136枚)から、萬子の2萬〜8萬を各4枚、合計28枚を抜きます。残るのが108枚です。
| 種類 | 内訳 | 枚数 |
|---|---|---|
| 萬子 | 1萬・9萬(各4枚) | 8 |
| 筒子 | 1〜9(各4枚) | 36 |
| 索子 | 1〜9(各4枚) | 36 |
| 字牌 | 東・南・西・北・白・發・中(各4枚) | 28 |
| 合計 | 27種類 × 4枚 | 108 |
1萬と9萬は残します。 ここを間違えて萬子を全部抜いてしまうと、国士無双も清老頭も混老頭も作れなくなり、別のゲームになってしまいます。
枚数の検算
牌が混ざったときに数え直す方法です。全部を数えるより、次の3つを確認するほうが速くて確実です。
- 萬子が8枚(1萬4枚・9萬4枚)
- 筒子と索子がそれぞれ36枚
- 字牌が28枚
8+36+36+28で108です。手積みでは「1人18幢を積んだら余りが出た/足りなかった」で気づくことが多いので、そのときはこの3か所を見てください。
赤ドラの入れ方
赤5筒・赤5索を使う場合は、通常の5と差し替えます。足すのではありません。赤5筒を1枚入れるなら、普通の5筒を1枚抜いて赤に置き換えます。総枚数は108枚のままです。
jongbase では赤5筒・赤5索をそれぞれ0〜4枚の範囲で設定できるようにしていて、既定は各1枚です。実卓でも「赤は各1枚」が扱いやすいと思います。4枚にすると5筒が全部赤になります。
積む — 1人18幢
108枚を3人で分けると1人36枚、2枚を上下に積むので18幢(トン)です。
| 三人麻雀 | 四人麻雀 | |
|---|---|---|
| 1人が積む枚数 | 36枚 | 34枚 |
| 1人が積む幢数 | 18幢 | 17幢 |
| 山の総幢数 | 54幢 | 68幢 |
四人麻雀より1人あたり1幢増えるだけです。積む作業そのものはほぼ同じ手間だと思って構いません。
3人なので、山は正方形ではなく3辺で囲む形になります。ここは自動卓のような決まった形がないので、卓の広さに合わせて置ければ十分です。
サイコロから配牌まで(一般的な作法)
ここからは卓によって差がある部分です。広く使われている手順を書きますが、うちの卓では違う、という部分は各自の作法を優先してください。
- 親がサイコロを振る。 出目の数だけ親から反時計回りに数え、その人の山を開けます。三人麻雀では3人しかいないので、出目を3で割った余りで席が決まります。
- 開門位置を決める。 選ばれた山の右端から、出目の数だけ幢を数えた位置から配牌を取り始めます。
- 王牌を14枚残す。 開門位置の手前側に7幢(14枚)を王牌として確保します。四人麻雀と同じ枚数なので、作法をそのまま流用できます。
- 配牌を取る。 親から順に、山から4枚ずつ3周して12枚。そのあと1枚ずつ取って13枚にします。親だけはもう1枚多く取って14枚にし、第一打から始めます。
- ドラ表示牌をめくる。 王牌のうち、嶺上牌の隣にあたる1枚を表向きにします。
配牌を「4枚ずつ」取るのは、取り違えや枚数間違いを起こしにくくするための作法です。急ぐなら13枚まとめて取っても機能上は同じですが、間違いに気づけなくなるのでおすすめしません。
確実に言えるのは「王牌14枚」「各自13枚・親14枚」の枚数だけです。開門位置の数え方(時計回りか反時計回りか、右端からか左端からか)は流派差があるので、卓で1回決めておけば揉めません。
手積みで唯一つまずくところ — 嶺上牌が足りない
これが三人麻雀の手積みで、四人麻雀の作法がそのままでは通らない唯一の場所です。王牌14枚の中身と、嶺上を引くたびに海底が後退する仕組みは三人麻雀の山と王牌に詳しく書きました。
三人麻雀では、嶺上牌を消費する行為が2種類あります。
| 行為 | 補充 | 回数の上限 |
|---|---|---|
| カン(暗槓・大明槓・加槓) | 嶺上から1枚 | 4回 |
| 北抜き | 嶺上から1枚 | 4回(北が4枚しかないため) |
合計で最大8回です。ところが王牌に積んである嶺上牌は4枚しかありません。
解決策は、四人麻雀で5回目のカンが起きたときと同じ考え方です。ライブ壁(ツモに使う山)の末尾から1枚を王牌へ送り、王牌を常に14枚に保ちます。
つまりこうなります。
嶺上牌を1回引くたびに、ツモできる山が1枚短くなる。
jongbase の実装もこの方式です。三人麻雀ではツモできる枚数がもともと55枚しかないので、嶺上を上限の8回まで使うと47枚まで減ります。1人あたり2〜3回ぶんのツモが消える計算です。
手積みでやるときは、「嶺上を1枚引いたら、山の最後尾から1枚を王牌の端へ移す」という動作を習慣にしてください。移し忘れると王牌が13枚になり、次のカンで嶺上が足りなくなります。北抜きは毎局のように起きるので、四人麻雀より圧倒的に発生頻度が高い作業です。
面倒であれば、「嶺上の4枚を使い切ったらカンも北抜きもできない」という取り決めにしてしまうのも一案です。厳密には標準的ではありませんが、手積みの負担は確実に減ります。
点棒の準備
三人麻雀は打点が高いので、点棒の必要数が四人麻雀と少し違います。
開始時の持ち点は25,000点が標準の四人麻雀に対し、三人麻雀では30,000点や35,000点を配ることが多くなります(jongbase の既定は35,000点です)。満貫が8,000点、跳満が12,000点と大きく動くので、持ち点が少ないとすぐにトビになるからです。
100点棒を使うかどうかも先に決めておくと楽です。すべての支払いを1,000点単位に丸める「早見表方式」なら100点棒が一切不要になり、点棒のやり取りが劇的に速くなります。手積みで長く回すなら検討する価値があります(この点数計算の違いは100点棒を使わない三麻の点数で詳しく書いています)。
オンラインの実装が再現していないこと
正直に書いておきます。jongbase のエンジンは牌山をシャッフルした108枚の配列として持ち、末尾14枚を王牌として固定しています。そのため、実卓の次の要素は再現していません。
- 開門位置 — 「どの山のどこから取り始めるか」という概念がありません。配列の先頭から順に配ります。
- 幢という単位 — 上下2枚1組で扱う仕組みがなく、1枚単位で管理しています。
- 積む向き・山の形 — 物理的な配置の情報を持ちません。
一方で、枚数に関わるところは実卓と同じです。 王牌14枚(嶺上4+ドラ表示5+裏ドラ表示5)、配牌13枚×3人、ツモ可能55枚、嶺上を引くたびに海底が1枚後退する挙動は、すべて実装に入っています。
サイコロについては、割れ目を採用したときだけ2個のサイコロ(出目2〜12)を振って親から数える処理が入っています。開門位置ではなく席を決めるためのものです。
まとめ
- 準備は萬子2〜8の28枚を抜いて108枚にするだけ。1萬・9萬は残します。
- 1人が積むのは18幢(36枚)。四人麻雀より1幢増えるだけです。
- 王牌は14枚で四人麻雀と同じ。配牌の手順もそのまま流用できます。
- 唯一の落とし穴は嶺上牌。カン4回+北抜き4回で最大8回発生するのに、積んであるのは4枚だけです。引いたら山の最後尾から1枚を王牌へ送る習慣をつけてください。
- 点棒は多め(30,000〜35,000点)に。100点棒を使うかどうかも先に決めておくと進行が速くなります。
手積みの前に「この取り決めだと点数がどう動くのか」を確かめたいときは、オンラインで同じルールを設定して打ってみるのが手っ取り早いはずです。jongbase なら36項目のハウスルールを対局ごとに設定できます。